沖縄そば(おきなわそば)は、中華麺に由来する製法の麺を使用した、沖縄県の郷土料理
和蕎麦とは異なり蕎麦粉は一切使われず小麦粉のみで作られ、かんすい(かん水)または伝統的に薪を燃やして作った灰汁を加えて打たれます。
製法的には中華麺と同一であり、公正競争規約の上でも「中華めん」に分類されているが、麺は一般に太めで和風のだしを用いることもあって、その味や食感は一般的ラーメンよりはむしろうどんや和蕎麦に近いです。
沖縄における麺料理の起源は、琉球王国時代に中国南部から伝来し、中国からの使者をもてなす接待料理に取り入れられたという説があります。
しかし、沖縄で小麦粉を原料とした麺料理が一般に知られるようになったのは明治後期以降のことであり、日本本土出身者が連れてきた中国人コックが那覇の辻遊廓近くに開いた支那そば屋が、今日の沖縄そばの直接のルーツであると考えられています。
沖縄そばと一般的な中華麺の大きな違いとしては、ゆで上げた麺に油をまぶし、冷水で締めずに自然冷却するという点があげられます。
これは麺に油を吸わせることで保存性を高めるという冷蔵庫のない時代に生まれた知恵ですが、この工程が沖縄そば独特の表面が固くボソボソとした食感を生んでいます。
いっぽう生麺までの製法は一般的なラーメンと大差ありません。
■沖縄そばの定義
・沖縄県内で製造されたもの
・手打式(風)のもの
・原料小麦粉中のタンパク質含有量は11%以上かつ灰分は0.42%以下
・加水量 小麦粉重量に対し34%以上~36%以下
・かんすい 2Bh~4Bh
・食塩 5Bh~10Bh
・熟成時間 30分以内
・めん線 めんの厚さ1.5mm~1.7mm 切刃番手 薄刃10番~12番。
・手もみ 裁断されためん線は、ゆでる前に必ず手もみ(工程)を行う。
・ゆで水のPHは8から9であること。
・ゆで時間 約2分以内で十分可食状態であること。
・仕上げに油処理が施されていること。